この時代だからこそ、なおさら場所の意義を考える機会
galerie lieu lieuは2021年5月20日から23日を会期として東京都千代田区の3331 Arts Chiyodaにて開催される写真イベント「御苗場 unusual photo fest!」に出展します。
今回、広瀬美咲を展示作家として企画し、改めて「場所」の存在について皆様と考えていきたいと思います。「自粛」「リモート」「無観客開催」「オンライン○○」・・二転三転する緊急事態宣言など現実の場所で集うということが難くなってしまった時代の中で、奇しくも家という人間にとってのバーチャルには置き換えられない現実世界の「拠点」それも出入り口となる「玄関」をテーマに他者のプライベートな空間側の視点から外界とのきわに人物を立たせ広瀬美咲は作品にしています。
私たちはさらにそれをあえてバーチャルな「空間」に置くことによって、より「なにか」が際立つのではないか、と感じています。
作品ステートメント
人は出かけるとき、帰ってくるとき、必ず「玄関」を通っている。
つまり玄関は外の世界からの境界線になっていると考えて、境界線から外側の世界は誰しも見ることができるが、内側の世界、つまり家の中から見た玄関はそうそう見ることができない。
玄関は、その家に住んでいる人々と歴史によって他の家にはない個性や、思い出のモノがどんどんと溜められていき、いわば「その家に住む人々によって創りあげられるもの」である。
そういった十人十色の玄関に興味をもったのをきっかけに、2012年に撮影を開始し、日本各都道府県で気になった様々なお家の玄関とその家で暮らす人々を現在も撮り続けている。
アーティスト・プロフィール
広瀬 美咲 | MISAKI HIROSE
1991年香川県生まれ。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業。
大学でのゼミでWebを基盤とする写真表現を考えるゼミに所属し、自分の家族を玄関と一緒に撮ったことで玄関に興味をもったことをきっかけに、さまざまな玄関とその家に住む人々をデジタルアーカイブしていくプロジェクト「GENKAN.in」を開始。
以後、都内でデジタルプロダクトデザイナーとして働きながら、ライフワークとして「GENKAN.in」を撮り続けている。またカメラマンとして、大手事業会社から個人までの幅広いクライアントを対象に、宣材写真、インタビュー撮影等、活動の幅を広げている。
https://genkan.in
https://memesheep.me/